杉並いずみ第二 equaltoへの思い

製造元施設が抱いている、「働く」ことへの思いを紹介します。NPO法人杉並いずみの就労継続支援B型事業所杉並いずみ第二の職員の渡邉さんにお話しを伺いました。

杉並いずみ①

杉並いずみ第二は多くのお店に商品を卸していますが、商品づくりのコツや繋がりが広がったきっかけはなんですか?

渡邉さん:私が杉並いずみ第二に着任した頃は、頂いた生地などでそれぞれが好きなように小物を作成し、販売方法や営業先を特に決めていませんでした。そのため、デザイン性・機能性・生産性などもあまり考慮されてなく、売上は安定しませんでした。このままではいけない!と考え、売上を安定させるために、営業活動を行い、材料費もかけて商品作りを行うようになりました。今では、「自分ならお金を払って買うか」という感覚を大事にしながら、商品を開発しています。利用者さん(※)にも、商品にならない品質の場合は「これでは買ってもらえないよ」と伝えて作り直してもらいます。

※事業所に通う障がいのある方々

スタッフ:相手のニーズにしっかりこたえる意識があるのですね。販路拡大は苦労されたと思いますが、印象的なできごとなどございますか?

渡邉さん:やはり、販路拡大に注力し始めた頃は、上手くいかず苦労しました。まずは地域の催事などに行き、多くの人と名刺交換することから始めました。そのような地道な活動をし続けていく中で、商品を高く評価頂き、お店で取り扱っていただいたことがきっかけで販路が拡大しました。 また、販路拡大を行っていく中で、利用者さんの「働くことへの意欲向上」に直結していたことが分かりました。例えば、お店やデパートなどで自分自身が製造した商品を目にすると、すごく喜ぶんですよね。そして、事業所で購入できるのに、わざわざお店で買っているんです。以前より仕事に対して誇りを持てるようになり、意欲向上に繋がったと感じています。

スタッフ:私たちも、自分が作ったものが売られているのを見たら嬉しいですよね。精力的に新商品をつくり販路を拡大されていますが、渡邉さんが杉並いずみに入った経緯を教えてください。

渡邉さん:杉並いずみに入る前は、一般企業で働いておりました。子どもが生まれ、環境も変化した時、新しいことに挑戦しよう!と思い、通信教育で社会福祉士の資格を取得しました。なぜ社会福祉士かというと、学生時代に福祉に関わることが多いことを思い出したからです。そして、社会にある大きな課題に対してトライしてみようと思ったからです。今は、利用者さんや職員さんとイキイキと働いております。

スタッフ:そうなのですね。通信教育で学習なんて、すごいですね。

杉並いずみ②

equaltoに参加したきっかけはなんですか?また、equaltoに参加して得た気づきや生まれた変化はありますか?

渡邉さん:equaltoは、ある方からご紹介を頂き、杉並いずみがレベルアップする良い機会だと思い参加しました。そしてここから、「Bookmark」「Mokemoke」が生まれました。 参加してみて、改めて、“障がい者が作ったから買う“ではなく、”デザインや機能などが気に入ったから買う“という商品を作り続けたいと思いました。また、当たり前のことですが、デザインや機能が良くても商品の品質が欠けることで、売れなくなってしまいます。ですので、品質に対する意識が更に高まりました。

スタッフ:equaltoに参加し、そのような印象を受けて頂いたのは、非常に嬉しいです。

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今後equaltoをどうしていきたいと考えていますか?

渡邉さん:より多くの人たちにequaltoの活動の意義を知ってほしいと思います。その中でも特に、equaltoを経由し、デザイナーや企業などに対して、障がい者と障がい者施設の実態を知ってもらいたいと思います。多くのネットワークやノウハウをお持ちなので、その資源を最大限に発揮頂き、社会に貢献してもらいたいです!

スタッフ:そうですね!一緒に頑張りましょう!

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